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ミスト

2009年03月17日 00:44

ホラー小説界の鬼才スティーブン・キングの原作を、「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」などキング原作の映画化では定評のあるフランク・ダラボンが監督したホラー。

田舎町を猛烈な嵐が襲った翌日、人々でごった返すスーパーマーケットに買い出しに来た主人公デイビッド親子。突然外は濃い霧に覆われ、一人の老人が血相を変えてマーケットに駆け込んでくる。「霧の中の何かに襲われた!」騒然とする店内。霧の中にいる「何か」に怯え、人々は濃い霧の立ち込めるなか、マーケットの中から出られなくなってしまう。

最初は、何だかわからないものに翻弄される人々の、サスペンス・スリラー的ものかと思っていたら、「何か」の正体は意外とすぐわかり(わかるというわけではないんだけど、少なくとも姿は見えて)、ああ、なんだ、よくあるB級パニックホラーもの?と思っていたら違かった。とにかく重い。そしてエンディングが悲惨すぎる。とりあえず気分が暗いときにはあまり観ないほうがいいかも。小さな子どもがいる親も観ないほうがいい。親子で観るなんてもってのほか。
もちろんベースとしてはホラーなので、大したことないけど(←個人的には)グロ描写もややあるので、そうゆうのが無理な人はやめておいたほうがいい。本当に大したことないけど(←個人的には)。直截的なグロ描写なんかより、人間の心理描写のほうがよっぽど恐ろしく、リアルに描かれている映画だと自分は感じたから。

衝撃的なラストのせいで、好みは真っ二つに分かれる作品だと思う。本当に嫌いな人は嫌いだろうし、この作品そのものに嫌悪感すら抱くだろう。その気持ちもわからなくもない。まあ、そのほうが正しい感覚だ。ただ、自分は結構好きだった。
この作品のテーマは、ある意味ありがちな「一番怖いのは人間」というふうに受け取られがちだが、自分は「人間の愚かさ」がテーマだと思った。作中に登場するキ○ガイ女(笑)の、聖書を引用した台詞からもそう受け取れる。結局人間は愚かで、自分たちの想像を超える何かに対面したとき、大勢集まっていても大した力も持てず、むしろ自分たちで些細な諍いから潰しあう。ある意味とても救いようのない話だが、その人間の負の部分を存分に描き、そして衝撃のラストシーンで言い切った、その説得力ゆえの映画の力はすさまじい。テーマは暗く、決して迎合できるものではないが、それを描ききったという点ではとても評価したい。その一点が、これを、ただのB級ホラーではなく完成されたひとつの作品へ昇華させている。(まあ原作は巨匠キングではあるけれど、ラストは監督の創作らしいので。しかもキングが絶賛したとか)

また、作中ほぼBGMが皆無で、クローズアップや手持ちカメラを多用したカメラワークはその場の緊迫感や不穏な雰囲気を存分に描き出している。一言で言えば、上手い。そして結構好み。CGはややちゃっちいけど、まあなんとか許容範囲。なんかこの脚本の結末が問題視されて大きいスタジオでつくれず低予算ゆえだからだそうな。まあ、わからなくもないけど、不憫な話・・・。

霧の中から何かがやってくる、といったホラーと言えば、ジョン・カーペンターの「ザ・フォッグ」や、「サイレント・ヒル」なんかが思い浮かぶけど、古典ホラーの「ザ・フォッグ」や、オカルトじみた「サイレント・ヒル」に比べると、こちらはもっとリアル路線な感じ。霧そのものより、その場の人々の感情に重点が置かれている。霧の感じは「サイレント・ヒル」に似てたけど。
後味の悪いラストが嫌で、普通のホラーが観たいなら「サイレント・ヒル」がおすすめ。直截的な描写はあっちのほうがグロいけど!(個人的トラウマシーンあり)

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